健康:認知機能と補聴器の関係(難聴と認知症対策)

    公開日:2024年07月16日

    ~ご存じですか? 耳と脳の関係を…~

    『耳のきこえのために補聴器をつける』以前までは耳のためのものと認識されていました。

    しかし…フランスのボルドー大学のエレン・アミーバ教授の25年間の追跡研究調査で

    『難聴があり補聴器を使用していない人は、補聴器を使用してる人や難聴のない健聴者に比べて、認知機能評価スコアが低下している。』 

    『難聴があり補聴器を使用している人のうち認知症になった人は、健聴者のそれと大差はない。』 

    『難聴者が補聴器を使用し社会との関わりが増すことにより、難聴に起因する認知機能の低下リスクが減少する。』ということが明らかになりました。

    【「音」を聞き分ける耳と脳のつながり】

    「音」を聞き分けるには、耳から入ってくる音(言葉の内容など)を脳で処理をして、その音に対して色々な判断を行います。よって、難聴が進行し補聴器を使用せず、音声処理を行うと、脳機能への負担が大きくなり、記憶力や思考力を維持する脳機能が犠牲になることがあります。

    特に影響が大きいと考えられることとして、難聴で、補聴器を使用していないと、音から受ける刺激が少なくなり、考えたり判断するなどの機能も衰え、また、人との会話などが聞き取りにくく、コミュニケーションを取りづらくなり、社会的な活動に消極的になることなども認知機能の低下の起因にもなります。

    高齢者の社会的孤立と難聴は、認知力低下の原因の一つであるといった結論も導き出されています。徐々に起こる難聴にご本人は気が付きにくい場合が多いです。ぜひ周りのご家族様が気になった場合なども、お気軽にご相談ください。